楽器ケースを見ただけで、何の楽器か分かりますか?
長年アマオケにいますが、弦楽器以外、特に最近の管楽器ケースは見分けが難しいです。
ここ15年ほどはカーボンやグラスファイバー製(以降:「カーボン製」)の楽器ケースが主流になり、特に弦楽器と金管楽器で見かけることが増えました。

見分けの難しさランキングを作ったよ
楽器ケースの潮流
カーボン製ケース以前
カーボン製ケースが出るまでは、ヴァイオリンケースといえばひょうたん型ケースか角ケースでした。
特にひょうたん型ケースは、中身の楽器そのままのフォルムのため、一目でヴァイオリンと分かりました。
外装も黒い合皮か暗色布張りのものが主流で、デザイン性やバリエーションも少なかったです。
カーボン製ケース以降
カーボン製ケースが出てからは、ケースが楽器の保護だけではなく、デザイン性や機能性、利便性などを兼ね備えたアイテムとして進化していきました。
色や形、材質、持ち運びの方法(ショルダータイプ・リュックタイプ)も多様化し、見た目だけでは何の楽器かの区別が難しいです。

管楽器もカーボンケース増えたよね
ヴァイオリンケースの見分け
ヴァイオリンケースの型と見分け
昔ながらのひょうたん型やシェイプド型(コンツァード型)は、クラシックに詳しくない人にもヴァイオリンと分かりやすいようです。
オブロング型は、「楽器っぽい」ことはわかっても、ヴァイオリンとまではわからない人が多いようです。
カーボン製ケースの中でも、ひょうたん型に似た形状のタイプは、サイズ感からもヴァイオリンと分かりやすいようです。
見分けの難しさランキング
- 難易度90:ヴィオラ
- 難易度80:大正琴
- 難易度70:ウクレレ
- 難易度70:バスクラリネット
- 難易度60:ファゴット
- 難易度-:チェロの分数楽器
1. ヴィオラとの見分け
・見分けの難易度90
ヴィオラはヴァイオリンよりも一回り大きく厚みもある分、ケースもやや大きめですが、弾かない人が見分けるのはほぼ不可能です。
幼少期からヴィオラを習う人は少ないので、小学生以下の子供が持っているのは、ほぼヴァイオリンで間違いないです。(中学生以降は、学校のオーケストラ部で弾く子も出てくるので、ヴィオラ率も上がります。)
2. 大正琴との見分け
・見分け難易度80
最近、大正琴のケースに洋風なものが出てきており、遠くから見るとヴァイオリンのオブロング型ケース(四角いケース)と見分けがつきません。
ヴァイオリンと大正琴のケースを比較すると、長さはほぼ同じ、大正琴の方が幅と厚みがそれぞれ5 cmずつ小さいようです。

ヴァイオリンケースで有名なイーストマンは、同じカーボン素材で大正琴用のケースも出しているよ
3. ウクレレとの見分け
・見分けの難易度70
ヴァイオリンのひょうたん型ケースと一瞬見間違えることがあります。
ウクレレは楽器の形が似ている上に、ヴァイオリンの分数楽器にサイズ感が近いです。
見分けのポイントは、ヴァイオリンの方が弓がある分、ケースの長さが長いところです。
持っている人の雰囲気や、ケースに付けているアクセサリーも大きなヒントになります。
4. バスクラリネットとの見分け
・見分け難易度70
バスクラもそこそこ難しいです。
ケースは色々なタイプがありますが、カーボン製で四角くて背負えるタイプは、ヴァイオリンのオブロング型と長さが近いです。
ヴァイオリンより5cm くらい幅が小さいのと、底に向かって厚みが増すフォルムで見分けられます。

シャイニーケースってやつだね
5. ファゴットとの見分け
・見分け難易度60
木管楽器のファゴットも、ケースのタイプによって一瞬見間違えます。
ヴァイオリンと比べるとケースが幅あり、厚みは薄いです。
6. チェロ型ヴァイオリンケースとの見分け
・見分け難易度–
Fiumebianca(フューメビアンカ)というシリーズのケースがあります。弦楽器の老舗ディーラー「白川総業」社から出ているオリジナルで、チェロのハードケースをヴァイオリンやヴィオラ用に小さくサイズダウンした見た目です。
チェロの分数楽器ケースと見間違える可能性が高いですが、そもそもこのケースとチェロの分数楽器を見かけることが少ないので、番付外としました。

すごくかわいいケース!
25年間で1回だけ見たことがあるよ
まとめ
楽器の種類を問わずグラスファイバーやカーボン製の楽器ケースが増えています。
フォルムも多様化していて、楽器に詳しくないと見分けは難しくなっています。