楽器の音程を正確に整えるために欠かせないのが「チューナー」。
でも、スタンド型・クリップ式・アプリタイプなど、種類が多くて迷ってしまう方も多いのではないでしょうか?
この記事では、楽器用チューナーの種類とそれぞれの特徴、選ぶときのポイントをわかりやすく解説します。
チューナーは必要?
AのHzを合わせなければいけない
オーケストラやアンサンブルでは、演奏の基準となる「A(ラ)」の音程を全員でそろえる必要があります。
独奏や室内楽でも同じく、正確なピッチ合わせがとても重要です。
日本の多くのオーケストラでは「A=442Hz(ヘルツ)」に設定されていることが多いですが、曲の年代やスタイルによっては「A=415Hz」や「A=444Hz」になることも。
「A=440Hz」や「442Hz」の「Hz(ヘルツ)」は、音の高さを表す単位です。
例えば「A=442Hz」は、1秒間に442回振動する音という意味。
数字が大きいほど音は高く感じられます。

ポップスでバンドに入るときは「A=440Hz」が多いよ!
🎻 チューナーが必要な人
- 耳チューニングが苦手な人
オーボエからのチューニングの合わせる自信がない人は、合奏開始前にチューナーで合わせておきましょう。
5度の耳チューニングが苦手な人も、チューナーを使って事前に確認しておくと◎ - 耳で覚えている人
長く楽器を弾いている人の中には、「A=442Hz」を耳で覚えられている人もいます。
合奏直前のオーボエからのチューニングが最終的なHzになる(楽器の状態や気温によって、必ずしも442Hzとは限らないことも)ため、大まかにしか合わせない人もいます。
そんな人も、「A=442Hz以外」のチューニングのため、チューナーは持っておいた方が安心です。 - 音程を常に確認したい人
個人練習などで常に音程を確認したい人は、チューナーを常に視界に入れながら弾きましょう。

A線(基準音)はチューナーから、その他は耳で合わせられると理想的!
チューナーの種類とおすすめアイテム
バイオリン向けのチューナーにはさまざまなタイプがあります。
それぞれの特徴を比較しながら、自分の使い方に合ったタイプを選びましょう。

🎻 スタンド型チューナー
譜面台や机の上に置いて使う、スタンダードなタイプ。
メトロノーム機能付きのモデルも多く、個人練習でも活躍します。
基準音(A)が、いろいろなHzで鳴らせるものもあり、耳でのチューニング練習にもなります。
- ディスプレイ表示で、音の高低が見えやすい
- メトロノーム機能付きも
- ピッチの設定が可能(442Hz 、440Hzなど)
- スピーカー内蔵で、基準音(Aなど)を鳴らせる
- マイク接続で、高感度に音を感知
- 弦楽器、管楽器を中心に多くの楽器に使用可
- メトロノーム機能も欲しい人
- チューナーで基準音を鳴らしたい人
- 視覚で音の高低を確認をしたい方

長年KORGを愛用しているよ!壊れにくくて電池も長持ち!
🎻 クリップ式チューナー
ペグボックス(弦楽器)やベル(管楽器)に直接クリップで取りつけて使うタイプ。
騒がしい場所でも正確なピッチ測定ができる、オーケストラ向きのチューナーです。
- 振動で音を感知するため、周囲の音に左右されずに使える
- コンパクトで軽く、持ち運びやすい
- クリップの角度調整ができ、視認性も◎
- 常時装着でき、演奏中もピッチ確認可能
- 騒がしい場所でもしっかりチューニングしたい人
- チューナーを付けたまま楽器を弾きたい人(常にピッチを確認したい人)
- 持ち運び重視派

周りがうるさくて、自分の音にチューナーが反応しない!って心配がないね
🎻 音叉
昔ながらの、「A(ラ)」音を出す金属製の道具。
自分の楽器の音で基準音をならせるため、電子音でのチューニングが苦手な人におすすめです。
- 楽器を振動させて、「A(ラ)」を鳴らす
- 電源が不要
- 軽量で持ち運びしやすい
- 周囲が静かでないと聞き取りにくい(音が小さい)
- 自分の楽器で基準音を鳴らしたい人

電子音だと、なんだか合わせにくいって人にもおすすめ!
🎻 アプリタイプ
スマートフォンにアプリを入れるだけで、手軽に使えるチューナー。
チューナーを忘れたときに、サッとダウンロードで使えるのも◎
- スマホで手軽にチューニングが可能
- 広告表示されることがある
- 精度には注意が必要
- スマホのマイク性能に左右される可能性も
- 無料〜で使用できる
- コスパ重視派
- まずは気軽にチューナーを使ってみたい人

荷物が減るのは嬉しいね!

チューナーを選ぶポイント
- 精度の高さ → 基準音は正確か?メーターの反応速度は良いか?
- 音の拾いやすさ → 周囲の音に左右されにくいか?
- 表示の見やすさ → 画面のデザイン、明るさは良いか?
- ピッチ設定の自由度 → 440Hz~442Hzなどピッチを変えられるか?
- その他の機能 → 基準音を鳴らしたい、メトロノームを使いたいなど、希望の機能が備わっているか?
- スタイルに合うか → 常時装着・持ち運びなど、用途に合っているか?
- 基準音の聴きやすさ → ボリュームや音の質はチューニングに適しているか?

大切なチューニングが疎かにならないよう、良いものを選ぼうね!
まとめ
バイオリンのチューナーと一口に言っても、実にさまざま。
ご自身の練習スタイルや好みに合わせて、ぴったりの一台を選んでくださいね!
耳でのチューニングが苦手な人は、まずはチューナーで全ての弦を合わせましょう。
最終的には、オーボエからの「A」と2弦ずつのチューニングができるように、チューナーを使いながら練習してください!